昨今、本屋には教養本がズラリと並んでいたり、テレビをつければ「高学歴」を売りにした芸能人がクイズ番組に出ていたり…。
世間的に「知識」がある人間が偉いみたいな風潮になっていて、何だかなぁという感じですよね。
知識があっても別に偉いわけではなく、ましてや知識は人にひけらかすため、人を論破するために身につけるものでもありません。
ただ、知識を深めることに色々とメリットがあるのは事実です。
知識を深めることは、自分の人生をより豊かにするために必要なことなのです。
知識とは何か?
知識とは、ある物事について知りえた内容のことです。
物事について書物などで調べたり、人に聞いたり、自分で見たり触ったりしながら、理解した内容です。
知識には、広さと深さの2つの軸があります。
知識の広さは、知識ジャンルの多さと考えるとわかりやすいかもしれません。
地理や歴史、政治、文学、化学、流行やトレンド、ファッション、芸能など、ジャンルは数多くあります。
それらのジャンルを多くカバーしているほど、「知識が広い」とされます。
一方、知識の深さは、特定の物事について、いかに詳細な内容まで知っているかどうかのことです。
「〇〇マニア」「〇〇オタク」という言葉でイメージするとわかりやすいかもしれません。
このように呼ばれる人たちは、「知識が深い」とされます。
知識は「広い」のと「深い」のとどちらが良い?
これについては、どちらが良いとは一概には言えません。
ただ、順番的にはまずは「広い」知識を目指した方が良いかと思います。
そうすることで、色々なジャンルの物事の関係性を俯瞰することができるからです。
また、新たに自分の好きなことを見つけるきっかけにもなります。
その上で、自分の興味あることについては、「深い」知識を得るためにさらに詳しく追求していく、という流れが良いです。
知識の広げ方、深め方
それでは、広い知識や深い知識を手に入れるためにはどうすれば良いのか?
ここでは、そのコツや心構えについて考えてみます。
ジャンルにこだわらない
例えば、本を読む場合。
好きな本を読むのはもちろん結構ですが、たまには自分が今まで興味を持っていなかったジャンルの本を敢えて読むことで、新たな発見があるかも知れません。
本屋に行ったら、色々なジャンルの本棚を回ってみるのも面白いと思います。
また、家族と同居している方なら、親やパートナー、子供の本を読んでみるという方法もあります。
本以外でも、テレビ番組やニュースサイト、その他身をもって体験できることなど、何でも同様です。
とにかく、「このジャンルには興味がない」という考えを捨てること。
どんなジャンルのものでも、「自分の成長につながる」という意識でとりあえず調べてみることが大切です。
すぐに調べる
わからないことに出会ったら、まずは自分の頭で考えてみることはもちろん大事です。
しかし、例えば全く知らない単語に出会った場合などは、いくら考えてもわかりません。
そういう場合は、すぐに調べた方が手っ取り早いです。
辞書で調べるのも良いですが、今はネットという便利なものがあります。
こういう便利なツールは、積極的に活用するようにしましょう。
ただし、ネットには多くの偽情報も載っているということだけは認識しておいてください。
例えば同じ単語を複数のサイトで調べるなどして、自分で正しい情報を選択するというスキルも必要です。
「なぜ」を調べる
すぐに調べることは重要と述べましたが、言葉の意味などは調べてもすぐに忘れてしまいがちです。
そこで、何か物事を調べる際には、意味だけではなく「なぜ」も一緒に調べるようにしましょう。
例えば、「なぜこういう言葉が生まれたのか?」「なぜこの漢字が使われるのか?」など。
物事の歴史や成り立ちを一緒に知ることで、頭の中でストーリーとして定着するため、より記憶として定着しやすいのです。
周辺知識もついでに調べる
何か調べた際には、その周辺知識も一緒に調べて知識範囲をさらに広げちゃいましょう。
特にネットでは、関連ワードのリンクが張られていることもあり、周辺知識を調べやすくなっています。
また、自分で「じゃあ、こっちはどういう意味だろう?」「それなら、あっちはどうなっているのだろう?」という疑問(興味)を常に持つことも大事です。
マインドマップのように、ある物事を中心に、関連する内容が線でつながっていくようなイメージで知識を広げていきましょう。
「リンゴ」とは?
色々と説明してきましたが、例がないとわかりにくいですよね。
例えば、「リンゴ」について皆さんはどのような知識をお持ちでしょうか。
・赤い果物で、味は甘い。
・秋から冬にかけて食べられる。
・青森や長野で多く収穫される。
パッと思いつくのはこんなところでしょうか。
もう少し詳しい人だと、こんな知識もお持ちかも知れません。
・バラ科の植物である。
・暑さに弱い。
・生産量は中国がトップ。
・ウィリアム・テルは息子の頭にリンゴを乗せ、それを矢で射った。
・ニュートンは木から落ちるリンゴを見て、万有引力の法則を思いついた。
もっともっと増やしていきましょう。
・林檎(リンゴ)の「檎」は「鳥」を意味し、甘い果実を求めて林に鳥が集まったことから「林檎」と呼ばれるようになった。
・キティちゃんの身長はリンゴ5個分、体重はリンゴ3個分。
・Apple社のPC名「Macintosh」は、リンゴの品種名からとられている。
・11月5日は「いいリンゴの日」。
・リンゴの皮むきギネス記録は53m。
こんなのはほんの一部で、まだまだ、まだまだ、増やせます。
リンゴだけでこんなに膨らませられるのです。
知識は果て無いですね。
知識はつながる
上記で説明してきた方法で地道に知識を増やしていくと、知識同士が様々な形でつながっていきます。
このつながり方は個人個人で異なるもので、そこから自分オリジナルのアイデアや知恵が生まれていきます。
また、知識が多くつながると、ある物事について様々な切り口から見ることが可能になります。
イメージ的には、目的地に向かって、色々なルートからたどってみるような感じです。
このことは世界を広げ、物事の見方を変え、人とのコミュニケーションを円滑にします。
自分自身がもっと成長し、楽しく充実した日々を過ごすためにも、どんどん知識を増やしていきましょう!
まとめ
- 知識はまず「広げる」、その後「深める」という順序が良い。
- 知識はジャンルにこだわらず増やした方が良い。
- 物事の意味だけではなく歴史や成り立ち、また関連する周辺知識も一緒に増やしてしまおう。
- 知識同士がつながることで、成長や人生の充実にもつながる。
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